大出ブログ

値引き、下請け発注システムが手抜き、欠陥に繋がる

2011.05.01

お客様も手抜き、欠陥を防ぐために過剰な値引きを要求しないことだ。日本の住宅コストが高いのにはさまざまな理由がある。そのひとつが、元請けから下請け、さらに孫請けへと仕事が発注されていくシステムである。

住宅を施工する場合、日本ではお客様から注文をもらうと、その業者が下請けに出す。下請け業者は,さらにそこから孫請け業者に発注し、ひどいときにはもうひとつ下のひ孫請けまで降りていくことさえある。

お客様が支払う金額は決まっているから、受けた業者がそれぞれの段階で利益を抜いていくと、最後に受けたところが受け取る金額は、お客様が支払った額よりかなり少ないものになってしまう。最後に請けた業者が利益を出すには、手を抜くしか仕方がない。しかも、元請がお客様からその都度、工事代金を現金でいただいていても、下請け業者には1~2ヵ月後の支払いか、数ヶ月の手形だ。これではリスクばかりで下請けは儲からない。
これに対して、米国ではどんなシステムかというと、日本のように一括して発注するのではなく、工事内容や業種によって分ける分離発注。資材メーカー、基礎、組み立てフレーマ、屋根、左官、内装大工、クロス、塗装、電気、水道という具合にわけて直接発注している。

ハウスビルダー(日本でいう工務店)は材料を一括購入し、それぞれの専門職に支給する。請けた業者は手間賃だけなのでリスクが少なく週単位で賃金も支払われる。しかも、賃金も明確だ。能力のライセンスカードによって賃金が異なる。例えば同じフレーマーでも、時間内にいいものを早くつくる能力をもったフレーマーは高いが、そうでないフレーマーは安い。

だが日本では、大工というと一律に二万五千円という人件費を計上しているが、大きな値引きなどがあるとお客様の知らないところで見習い大工(五千円~八千円)を使ったりして調整している。だから手抜き、欠陥があったとしても実際に施工した職人にとっては、手を抜いたわけでもなく決して悪意があって仕事をしているわけではない。職人としては精一杯の工事をしている。ただ、技術と経験が伴わなくて起こるケースが大半だ。悪意を持って工事をしている職人さんなどほとんどいない。

こういうシステムが続く限り、コストは安くならないし、手抜き、欠陥はなくならない。お客様が負担したコストに見合う住宅も建たない。これまではこれでもよかったかもしれないが、これからはこういうやり方は変えていかなければならない。

お客様も手抜き、欠陥を防ぐために過剰な値引きを要求しないことだ。

カテゴリ:工務店経営

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